平泉・毛越寺さんで大変お世話になっていた南洞頼賢さんが亡くなられた。

先週の半ば、知らせを受け、直ぐ平泉に行った。

最後の姿、安らかな顔を拝見し、暫く動く事が出来なかった。

本当にあってはならない、信じられない。

何故こんな事になってしまったのか。

そんな気持ちで一杯だった。


南洞(貫主)さんにお話を伺ったところ、頼賢さんは関西出張に行かれ、
「今日帰る。」という電話が最後の声だった事。

白王院の志羅山さんは、「本当に心底、身も心も延年に捧げた和尚さんと
して、頼賢さんは凄かった。」と、一言一言の重みが胸に染み渡った。


南洞頼賢さんは、毛越寺・浄土庭園での三度の法楽会、全国各地での姫神
コンサートで延年の舞、特に「老女」の魅力ある姿を観た方は多いと思う。

姫神という短い歴史を継いで、まだ始まったばかりの僕にとっては、延年
を継承され、日本の伝統文化を背負われている南洞頼賢さんの姿に、ある
種、憧れのような、そんな気持ちがあった。

今は閉鎖された毛越寺さんの宿院にお世話になった際、当時事業部長とし
て務められていた南洞頼賢さんが「お風呂が入りましたよ〜」と笑顔でお
声掛けくださった日が甦る。

今年の5月、曲水の宴で久々に南洞頼賢さんの舞う延年「若女」の姿を拝
見し、終宴後、「久々に拝見しました。素晴らしかったです。」とお話し
したところ、「ありがとう。今度コンサートがあったら是非呼んでね!」
とチャーミングな笑顔で応えてくださった。

とても嬉しく、有り難い一言だった。

今春のお彼岸の法話も南洞頼賢さんが勤められ、本当にこれから...と
いう時期だっただけに、残念でならない。

今は何よりも南洞頼賢さんのご家族が大変悲しんでおられる事と思う。


心よりご冥福をお祈り申し上げます。
2009.09.17 Thu l 平泉 l top ▲